学びをふり返る

1学期最後の一週間は、どの子もしっかりと、今学期の学びのふりかえりをしました。
常石小学校の子どもたちは、一人ひとりがポートフォリオと呼ばれるファイルを持っています。
そこに、定期的にその学期に自分が成し遂げた学びや、誇りに思えるものを綴じこんでいきます。
具体的には,ブロックアワー(教科学習の時間)で学んだプリントや、ワールドオリエンテーションで調べた内容を、ふりかえりと共にポートフォリオに綴じました。

低学年たまご組では、音読劇、畑、期末テストなどブロックアワーのファイルを見返しながら何度もふりかえりをしました。
自分でふりかえりをしたあと、個別に本人と対話をしながらのふりかえりもしています。
対話をしていると、思わぬ展開・話題になることもしばしば。

先生:これから頑張りたいと思っていることは?
子ども:算数。だって大人になって計算できなかったら困るから。
先生:本当にそうかな?
子ども:このまま大人になって大丈夫かなって心配なんよ。
先生:えっ?
子ども:この前さ、畑の時間にビショビショになって教室に帰ってきて、「どこに行ってたの?」って怒られたでしょ。あの時本当は、すぐ教室に戻ろうと思ってたんだけど、(新しくできた)ミストシャワーのところで何人かで遊んでて。見ていたときはいけないなと思ったけど、自分もミストのところに行ったら気持ちよくて一緒に遊んじゃったんよね。
ついついつられてしまうことがあって、心配なんよ。

そういうことか!と真剣な悩みに大笑い。
そうやって「しまった」を繰り返しながら、成長していくものですよね。
ふりかえりを通して、「自分について知る」ことも大事にしています。

低学年のポートフォリオの一部です。
どんなふうに取り組んだのかなど、たくさんふせんに書いて残しています。

 

 

 

のびっこでは、1学期の活動を思い出しながら、その時感じたことや、どんな学びがあったかをふりかえりました。

2年生:畑でとれた野菜をピクルスにして先生たちに食べてもらってとてもうれしい気持ちになったよ。
あと畑に水やりをするときに、先生が「今日は暑いなぁ」っていう言葉を毎日言っていたから、気温を何度も調べたよ。
先生:水やりのたびに百葉箱をのぞいていたね。
1年生:温度計が読めるようになった。教室の温度計はいつも25℃くらい。すずしくて、気持ちいい。
3年生:30℃より気温が高くなった日の休憩時間は、外へは行かないようにと保健室の先生から放送があるね。
先生:気温の違いが、見てすぐわかるようになにかできないかな?
3年生:グラフみたいにする?
1年生:それなに?
3年生:気温をまとめて、線でつなぐよ。
1年生:つくりたい。
先生:2学期につくってみようか。

1学期をふりかえることで、自然と2学期にやりたいことが見えてきました。
この学びのつながりを大事にしていきたいです。

のびっこの学びの一部です。「ここがよく分かってうれしかったから残したい!」「前の学年の時にプログラミングが面白かったから自分で調べて、ゲームを作ったよ。それがすごく楽しかった。」

 

 

高学年は、1学期のふりかえりシートを使って、学びをふりかえりました。
このシートがポートフォリオの最初のページに貼ってあり、がんばったことや自慢できること、さらにそれを保護者に伝えるためのアピールポイントを書き込んでいます。

 

 

インストラクションでみんなで学んだこと,それぞれの学びたいことに合わせて取り組んでいったことなど,一つひとつ丁寧にふりかえり,自分の伸びをつかんでいく姿が見られました。
担任も、1学期の成長について子どもと対話しながらふりかえり,一人ひとりの子どもに伝えていきました。


夏休みに入り、それぞれのクラスで懇談会が行われました。


そこでは、このポートフォリオを元に、子どもが自分の学びを保護者に自分の言葉で説明します。
子どもを学びの当事者と考え、大人はそれを見守るという形で懇談を進めます。
うまく言えた子もいれば、保護者を前になかなか話せない子もいました。

これから1年をかけて、自分の言葉で学びを語れるよう、学校でもしっかり支えていきます。

2021年08月05日