閉校の催し 高学年編

高学年担任より閉校の催しの様子をお伝えします。

3学期が始まってすぐ、閉校の催しに向けてプロジェクトが動き出しました。
高学年は、考え抜いた末に「常石小学校の150年を劇にしよう!」と考えました。
「子どもたちはどんな反応をするだろうか。」と不安が半分、「この子たちとチャレンジできる!」というわくわくが半分でした。
150年前の常石小学校を知るために、地域のお寺に取材に行ったり、子どもたちと歴史についても学びました。



 

子どもたちからは「面白そう!やってみよう!」という声が。
プロット(台本作成前のストーリー)作りが始まると、より一層子どもたちのやる気は増していきました。
「もっとこうした方がストーリー性があるんじゃない?」
「150年前ってどんな生活だったのかな?きっと生活の仕方が今とは違っているよね。」など、子どもたちの勢いに後押しされるような形でプロジェクトはどんどん進んでいきました。

 

 

 

現代の子どもたち役、創設期、すもう期、神原勝太郎期、山登り期に分かれ、役を決めていきました。
そこから各グループのセリフを見直し、表現方法について考えていきました。
この時にも子どもたちは互いにアドバイスをし合ってよりよく伝えられる方法を真剣に考えていました。

ある程度、通せるようになったところで劇団トマト座の橋詰さわこさんとオンラインでつながり、プロの方からアドバイスをいただきました。
オンライン上ではありましたが、演劇のプロの方から直接指導してもらえたことによって子どもたちの演じる幅がグンと広がったように感じています。
「声の調子を変えて伝えたい。」
「体の全てを使って表現してみたい。」
「橋詰さんに教えていただいて、自分の演技は言葉に頼りすぎていると思った。」など
とても学ぶことの多い時間となりました。

そこから、子どもたちはさらにレベルアップしていきました。
「どんな動きがあればより伝わるか。」
「セリフのどの部分を強調して言うべきなのか。」など、
「演じる」ということにしっかり向き合っていく姿がありました。

 

 

 

 

日が経つにつれて、高学年の教員が最初に抱いていた不安は消えていきました。
子どもたちの表現にはどんどん磨きがかかっていきます。
次第に「劇にチャレンジして良かった。子どもたちはこの劇を通して成長している!」という気持ちに変わっていきました。
放課後には「〇〇さんの表現がすごく良くなったよね!」
「●●くん、自信を持ち始めたね。すごい成長だよ!」と
日々そんな会話がなされていました。
よりよくしていこうとする子どもたちの姿に後押しされて私たちも
「照明の当てるタイミングはこうだよね。」
「その当時の様子がより伝わるにはどんな工夫ができるのかな。」とより高みを目指していくことができました。

今回の劇「未来へつなぐ宝~歴史が語る常石の物語~」をこの子たちと一緒に創れて幸せだなと心から思います。
劇を通してこんなにも子どもたちが成長するのだなと感じさせてくれました。
もちろん、演じること、伝えることが苦手な子もいます。
ですが、チャレンジし、より高みを目指してきたことで、どの子もものすごく大きく成長しています。
演じることが好きだったり、得意だったりする子もさらに上のステップへと手を伸ばして頑張ってきました。

子どもたちはここまで本当によく頑張りましたし、成長もしてきました。
当日は精一杯演じて、伝えてくれることと思います。
子どもたちの成長と常石の歴史・伝統に想いをはせながらご参加いただけたらと思います。

2022年03月03日