いじめ防止Ijime

いじめ防止基本方針

福山市立神辺中学校
いじめ防止等に係る基本方針


平成25年8月16日策定
平成26年4月7日改訂
平成28年4月1日改訂
平成29年4月1日改訂

1 いじめ防止基本方針の策定

 この基本方針は,いじめ防止対策推進法(以下,「法」という。)に基づき本校におけるいじめの防止,いじめの早期発見及びいじめへの対応(以下,「いじめの防止等」という。)についての基本的な考え方や具体的な対応及び実施体制について定める。

2 いじめの定義

 本基本方針におけるいじめについて,法第2条を踏まえ,次のとおり定義する。

「いじめ」とは,生徒に対して,当該生徒が在籍する学校に在籍している等当該生徒と一定の人的関係にある他の生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネット等の通信手段を通じて行われるものを含む。)であって,当該行為の対象となった生徒が心身の苦痛を感じているものをいう。具体的ないじめの態様には,次のようなものがある。

  • ○冷やかしやからかい,悪口や脅し文句,嫌なことを言われる。
  • ○仲間はずれ,集団による無視をされる。
  • ○軽くぶつかられたり,遊ぶふりをして叩かれたり,蹴られたりする。
  • ○ひどくぶつかられたり,叩かれたり,蹴られたりする。
  • ○金品をたかられる。
  • ○金品を隠されたり,盗まれたり,壊されたり,捨てられたりする。
  • ○嫌なことや恥ずかしいこと,危険なことをされたり,させられたりする。
  • ○パソコンや携帯電話等で,誹謗中傷や嫌なことをされる。等

※文部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」より

  

 これらの「いじめ」の中には,犯罪行為として取り扱われるべきと認められ,早期に警察に相談することが重要なものや,生徒の生命,身体又は財産に重大な被害が生じるような,直ちに警察に通報することが必要なものが含まれる。これらについては,教育的な配慮や被害者の意向に配慮のうえで,早期に警察に相談・通報の上,警察と連携した対応を取ることが必要である。

3 いじめの防止等に係る基本的な考え方

 いじめの問題に取り組むに当たっては,本校の生徒実態や生徒指導上の課題について確認し,組織的かつ計画的に,いじめのない学校を構築するため,本校教職員および関係者の認識の共有と徹底を図る。

(1)いじめの問題への認識
①いじめは,人間として絶対に許されない行為であり,生徒の心身に深刻な影響を及ぼし,生命をも奪いかねない人権にかかわる重大な問題である。
②いじめは,全ての生徒に関係する問題である。
(2)いじめの問題への指導方針
①いじめは絶対に許されないとの毅然とした態度で,いじめられている生徒の立場に立って指導する。
②全ての生徒がいじめを行わず,いじめを認識しながら放置することがないよう,いじめが,いじめられた生徒の心身に深刻な影響を及ぼす許されない行為であることについて,生徒が十分理解できるように指導する。
③いじめの問題への対応は,教職員の生徒への生徒観や指導の在り方が問われる問題であり,生徒一人一人の個性に応じた指導の徹底や生徒自らいじめをなくそうとする態度を身に付けるなど望ましい集団づくりとあわせて指導する。
(3)いじめの問題への対応
①いじめの防止については,全ての生徒が安心して学校生活を送り,様々な活動に取り組むことができるよう,学校の内外を問わず,いじめが行われなくなることを目指して行う。
②いじめの問題への対応は,学校における最重要課題の一つであり,一人の教職員が抱え込むことなく,学校が一丸となって対応する。
③家庭と十分な連携をとりながら,いじめの中には,警察等関係機関と早期の連携が重要となるものがあることを十分認識して取り組む。

4 実施体制

 いじめの問題に取り組むに当たり教職員は,平素からいじめを把握した場合の対処の在り方について理解を深めておく。
 いじめの防止等やいじめの対処に関する措置を組織的実効的に行うため,校内に設置している「いじめ防止委員会」を活用する。
 この委員会の構成,役割及び組織は,この基本方針に基づき適切に改訂する。

5 いじめの防止等に係る具体的な対応

 いじめ防止委員会は,次の各項について生徒指導部等と連携を図りながらその円滑な実施について統括する。

(1)いじめの防止等に係る教育相談体制及び生徒指導体制の構築
(2)いじめの防止等に係る校内研修計画の策定
(3)いじめの防止等に係る関係機関連携
(4)いじめの防止を目的とする年間計画
(5)いじめの防止に係る生徒及び保護者への啓発・広報
(6)いじめの防止等に係る相談窓口の設置・広報
(7)いじめを認知した場合の対応プログラムの策定
(8)重大な事態が発生した場合のプロジェクトチームの編成
(9)必要に応じた心理等外部専門家の招聘

6 いじめの早期発見・早期対応

(1)いじめアンケート,面談を定期的に実施し,実態把握に努めるとともに,早期発見・早期対応に努める。
(2)いじめを発見した場合,指導体制は学年を越えて,全校体制で取り組む。
(3)事実確認を徹底して行う。
(4)必要に応じて被害実態調査など実施し,事実を明らかにする。
(5)加害生徒への指導を行い,反省を深めさせる。
(6)被害生徒宅に家庭訪問し,事実報告と指導について伝え,解決について方向性を確認する。
(7)場合によっては,両者親子で学校に招聘し,事実報告と指導について伝える。
(8)被害生徒への謝罪・約束を行う。
(9)靴隠し,悪質な手紙等の加害生徒が特定できないいじめの場合は,本人・保護者と警察等の関係機関への相談を含め,解決に向けて話をする。
(10)被害生徒への継続的な教育相談体制を組む。
(11)被害生徒との面談を重ね,解消とする。解消後も継続的に支援していく。

7 重大事態への対応

 いじめの中には,生徒の生命,心身又は財産に重大な被害が生じるような重大事態が含まれる。これら重大事態については,「4」のいじめ防止委員会を中核とする「重大事態対応プロジェクトチーム」を編成し,事態に対処するとともに,事実関係を明確にし,同種の事態の発生の防止に役立てるための調査を行う。

(1)「重大事態」の定義
  いじめの「重大事態」を,次のとおり定義する。

一 いじめにより生徒の生命,心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。(生徒が自殺を企図した場合等)

二 いじめにより生徒が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき。(いじめによる欠席が年間30日を目安とし,一定期間連続して欠席しているような場合などは,迅速に調査に着手する。)

三 生徒や保護者から,いじめられて上記一・二の事態に至ったという申立てがあったとき。

(2)具体的な対応

 発生事案について,いじめ防止委員会において重大事態と判断した場合は,福山市教育委員会に報告するとともに,全教職員の共通認識の下,いじめられた生徒を守ることを最優先とし,適切な対処や調査を迅速に行う。

①問題解決への対応

(ア)情報の収集と事実の整理・記録(情報集約及び記録担当者の特定)

(イ)重大事態対応プロジェクトチーム編成

(ウ)関係保護者,福山市教育委員会及び警察等関係機関との連携

(エ)PTA役員等との連携

(オ)関係生徒への指導

(カ)関係保護者への対応

(キ)全校生徒への指導

②説明責任の実行

(ア)いじめを受けた生徒及びその保護者に対する情報の提供

(イ)全校保護者への対応

(ウ)マスコミへの対応

③再発防止への取組み

(ア)福山市教育委員会との連携のもとで推進計画の策定

(イ)問題の背景・課題の整理,教訓化

(ウ)取組の見直し,改善策の検討・策定

(エ)改善策の実施

8 取組みの検証と実施計画等の見直しについて

(1)いじめ防止委員会において,各学期末にいじめの防止等に係る振り返りを行い,その結果に基づき,実施計画の修正を行う。
(2)いじめ防止委員会において,各種アンケート,いじめの認知件数及びいじめの解決件数,並びに不登校生徒数などいじめ防止等に係る具体的な数値を基に,年度間の取組を検証し,次年度の年間計画を策定する。
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