本校は、1949年(昭和24年)に開校した、70年を超える歴史をもつ中学校であり、「地域のために、地域とともに」を合言葉に、自分達が暮らす地域やふるさと福山に愛着と誇りを持ち、生徒会執行部や委員会、ボランティア部が中心となって、ボランティア活動や福山市のシンボルであるバラの植栽、バラを通して平和を広める活動に取り組んでいます。
本校の学校教育目標は、「有為(ゆうい)の人 ~夢の実現にむけ、真摯に努力する生徒の育成~」です。「有為の人」とは、「人の役に立つ人、そのための力がある人」という意味です。本校では、「そのための力」を「学力」と「人間力」と考えており、「学力」では、単に教科で学習する問題が解ければよいということではなく、あらゆる課題に対して、自分でまた仲間と一緒に解決方法を考え、課題を解決できる力を育てていきたいと考えています。そのために、今年度は、「学力」においては、習得すべき知識はしっかりと習得し定着させることと、「問いを創る授業」「問題解決的な学習」を基盤に、蓄えた知識をしっかりと活用していくことに取り組んでまいります。また、「人間力」においては、身に付けるべき力は様々ありますが、特に、他者を思いやる心、仲間と協働し行動する力、守るべきルールはみんなで守っていく力に重点を置き、子どもたちの人間力をしっかりと高めていきたいと考えております。
子どもたちが、変化の激しい社会を生き抜くために必要な力、求められている力を身に付けることができるように、今年度も職員一丸となりあらゆる教育活動に取り組んでまいります。また、子どもたちの力を育むにあたり、これまで取り組んできた、生徒が「自分で決める」ことにもこだわり続けます。私たちが自信をつける唯一の方法は、「自分で決める」ことを積み重ねることです。自分で決めたことを、実行し、成功体験を重ねることを通して、子どもたちも自信をつけていきます。他人が決めたことを実行し、成功しても、その時は、いくら嬉しくて満足しても、それは本当の自信につながらないと考えています。「自分で決めること」は、人生成功の鍵です。しかし、自分が決めて実行したことが、いつも成功するとは限りません。でも心配はいりません。失敗しても、もう一度自分で決めればよいからです。決めた内容が良くなかったのか、実行の仕方が良くなかったのか、もう一度振り返り、成功するまで試し続ければ良いのです。
幸千中学校の全ての教職員は、子どもたちが自分の力で成功体験をつかむ支援をしてまいります。子どもたちの自信を育む教育活動を通して、子どもたちの自尊感情・自己肯定感(=自己効力感、自己尊重感)を高めます。
保護者の皆様、地域の皆様としっかりと連携させていただき、子どもたちを育てていきたいと考えております。たくさんのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
2025年(令和7年)4月
福山市立幸千中学校 校長
園田 隆一