校長より
平成30年度入学式式辞
平成30年4月9日 入学式式辞
式 辞
校門わきの満開の桜が,春風に舞う今日のよき日,PTA会長戸室仁志さまをはじめ,多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り,福山市立至誠中学校の第七十二回入学式を盛大に挙行できますこと,高いところからではございますが,心より感謝申し上げます。
さて,四十三名の新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます。今日から,皆さんは至誠中学校の一員となりました。私たち教職員・在校生は皆さんの入学を心待ちにしていました。
これからの中学校生活は,義務教育の最終段階であり,人生の中での大きな分岐点に向かっていく力を蓄えていく大切な三年間です。
三年後,皆さんは,自分の進む道を自分で決め,それぞれの道に向かって力強く踏み出していく時を迎えます。
小学校の次は中学校,という誰もが通る同じレールがあったのはここまでです。
これからの三年間をどう過ごすかで,皆さんの人生は一人一人違っていくとともに,大きく変わっていくことになるのです。そのことをまず自覚してください。
そして,三年後の旅立ちの時,「至誠中学校で学んでよかった」と実感できるように,これからの中学校生活を充実させてください。
そのために,次の三つのことに取り組んでほしいと思います。
一つ目は,「仲間とともに自ら学ぶ」ことです。学校は集団で学ぶ場です。知識を得て,それを生かして課題を解決する方法を学ぶ場です。
それは,教科授業のことだけではありません。
部活動や行事の中でも至誠中学校の一員として,様々なことを体験し学んでいきます。
自分さえよければいいと思ったり,受身で聞いたり体験したりしても,皆さんの本当の力にはつながりません。
共に学ぶ仲間とともに,意欲を持って主体的に学んでください。
二つ目は,「自律して判断し行動する」ことです。
中学生は,大人への第一歩と言われます。それは,思春期を迎え自我意識が高まり,自分でできる,という気持ちが高まるからです。
親や先生から言われることに反抗したくなることもあるでしょう。
だからこそ,皆さんがするべきなのは「自律」なのです。自分で立つの「自立」ではなく,社会の一員としてふさわしいように,自分の行動を自分でコントロールする「自律」です。
自分勝手なルールではなく,社会の一員として,大人として認められる人となり,自分で判断し行動してほしいのです。
至誠中学校の一員として,自らを誇れる人となってください。
三つ目は,「社会に貢献する気概を持つ」ことです。
皆さんは,法律によって定められた義務教育という仕組みによって学ぶことができています。
日本のこの「9年間義務教育を受けられる」という環境は,皆さんには,ごく当然のように思えるかもしれませんが,子どもたちに確かな力をつけてやりたいという,社会を支えてきた人々の熱い思いによってできた仕組みなのです。
この至誠中学校も,この地域の子供たちに教育をとの願いから建てられた学校から始まっています。
そんな学校に学ぶ生徒として,ふるさとを愛する人として,地域や社会に貢献しようという思いを持ってほしいのです。
気概とは,成し遂げようとする強い思いを表わす言葉です。
社会に貢献しようという思いを至誠中学校の全員が胸に抱いて,できることから始めましょう。
最後になりましたが,保護者のみなさまに一言ご挨拶を申し上げます。
本日は,お子様のご入学,誠におめでとうございます。
私たち教職員は,生徒の限りない可能性を信じ,生徒の力を最大限に伸ばすよう精いっぱい努力して参ります。
保護者の皆様としっかり連携し,地域の皆様とともに,「至誠中学校に通わせてよかった」「地域に至誠中学校があってよかった」と思っていただける学校となりますよう努めてまいりますので,皆様のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
新入生の健やかな成長と活躍を願い,チーム至誠としてともに高まっていくことをお誓いし,式辞といたします。
2018年(平成30年)4月9日
福山市立至誠中学校校長 礒合陽子